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接続率を高めるアウトバウンドコールの秘訣

宮本 太助 | Shippio2023/11/17
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本記事では、インサイドセールスがアウトバウンドコールを行う上で重要になる接続率について解説していきます。冒頭に本記事をお読みいただいている皆さんにご理解いただきたいのは、接続率が低いまま業務を遂行することは皆さんの負担になるだけでなく、お客様にとっても不要な連絡を増やしてしまう、だからこそをそこを解決したいという、買い手目線での記事でもあるということです。

宮本 太助 株式会社Shippio インサイドセールスマネージャー。人材系2社を経て、株式会社アンドパッドへ入社。ISとしてBDRをメインに活動し、2022年10月からは、西日本のインサイドセールス責任者として住宅業界の開拓に貢献。2023年にShippioへ転職し、Inside Sales Managerとして従事。

前提として考えるべき事


当たり前のことですが、アウトバウンドは接続しなければ始まりません。商談の機会獲得はもちろんですが、継続的なアプローチによってナーチャリングする(架電や情報提供、セミナーなどの提供によって買い手の購買意欲を醸成する、変化させること)にしてもお客様の業務範囲、課題、課題の捉え方(目線)がわからなければ、ミスマッチなコンテンツを配信することになってしまいます。

接続率を高めるために必要な情報


接続するために必要なことは以下の通りです。

・バイネームがあること(対象者が誰か特定できていること、特定できていないと不信感が強まる)
・バイネームが不明の場合、部署名が特定できていること(会社により同じ職種でも呼び方が異なる事が往々にしてある)
・接続しやすい曜日、時間帯、時期が明確であること
・携帯電話番号があること(必須ではないが外出中でも接続できるのでぜひ知っておきたい)

後述しますが、調べればわかるものも多く、不在であっても他の方からヒアリングで判明することも多い情報です。こういった情報の積み重ねで接続率は高まりますので、ぜひ量だけに振り切るのではなく、1件1件丁寧に対応していきましょう。

私が置かれていたシチュエーション


私は前職時代、工務店向けのBDRを担当しておりましたが、工務店業界は接続が難しいという特徴があります。具体的には以下の通りです。

・日中でも固定電話宛架電で電話に出ていただけない
・担当者が1日中外出していることがよくある
・戻り時間を受付から聞けていても、急な現場対応で外出してしまう
・メール等の施策が非常に通用しにくい

こういった状況から非常に接続率が低くなりがちで、架電量で解決しようとするとお客様の心象をさらに悪くしてしまうという悪循環に陥ってしまいます。これは業界関係なく、ISとして非常に重要なポイントだと考えていました。

闇雲な架電は回数を重ねるごとに営業感が増し、受付すら突破できなくなりますし、率直に生産性が低いです。理想は架電からの接続率は100%を目指すべきであり、そこからはほど遠い結果を生んでしまいます。また、次につながらない架電は、企業リストを「不通だった」という理由でアーカイブ(架電対象から除外)することにもつながります。

具体的なアプローチ方法


ここからはいくつかの具体的なパターンにわけて具体的な会話パターンを提示していきます。

1.バイネーム、部署名を知る
お客様のホームページから検索してみる。社員ブログなどに掲載されいることもあるのでチェックする。
検索の例 "株式会社●工務店" "栃木県佐野市" "部長"」で検索など。

2. 戻り&在籍時間の把握
戻り&在籍時間の把握はシンプルに受付の方に聞く。不明な場合はオフィスにいる可能性が高い時間帯をお伺いする。
会話の例 「連絡させていただく時間帯としては何時頃がよろしいでしょうか?月曜日の朝はいかがでしょうか?」など。

3.携帯電話番号を取得する
お客様に何度も折り返しをいただかないように、入れ違いが少なくなるためにヒアリングする。
会話の例:「私は外出が多く(嘘になるならば使ってはいけません!)、外出先からでも●様からのお電話に気づきたく、●様の番号も伺っておいてよろしいですか?」など。

4.受付の方との信頼関係を構築する
受付の方を記憶(記録)し信頼関係を構築していくことはとても重要です。受付(もしくはたまたま電話に出てくださった方)との信頼関係が構築できれば、担当者をご紹介いただける、戻り時間を正確に教えてくださるなど、非常に強力な味方となります。

5.同じ方に同じヒアリングはしない事
同じ方に同じ質問をする事はネガティブな結果しか生みません。ネガティブな自社認知を生む(毎日電話してくる会社だ、等)。

6.折り返し頂けた際すぐ対応できるような準備をする
架電する時間などに注意し、外出で不在にする、ミーティングで電話に出ることができないなどがないように調整する。

7.SFAに記録する
※以前の企業では「架電前事前想定」という欄が担当者オブジェクト内にありました。
記入例)
受付① 山内様、戻り時間等ご存じない
受付② 名前は教えていただけない男性(ハスキーな声色)、●様12時頃在席しているとのこと、携帯番号は教えていただけず。

8.折返しをいただけた際にすぐ会話できる準備
すぐに会話できるように、仮説や提案の骨子を記録しておきましょう。
記録例)
・株式会社●工務店、●様、おそらく工務担当、白地、栃木県での導入実績出しつつ会話、事例はA社。
・株式会社●ハウス、●様、社長、自社サービスが●加盟店で導入実績が多いこと中心に会話、事例はB社。

まとめ


ここまでご覧いただいたように、ひとつひとつは小さな工夫ですが積み重ねることで大きな成果を生みます。ポイントは常にお客様視点があること。正しい対応と、正しい情報提供をすることができれば商談につながる可能性が高まります。インサイドセールスは会社の代表としてお客様と話すという意識を持ち、お客様と自社をつなぐ仕事だと考えています。システムや創意工夫によってより良い体験を提供し、成果につながっていく参考になれば幸いです。


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