本記事では、手紙BDR施策について
・PDCAをまわす体制づくり
・PDCAのまわし方
の2点について説明します。
PDCAをまわす体制作り
手紙施策に限らず、インサイドセールスで実施する施策のPDCAをまわすには以下のツールが欠かせません。
・CRM(Customer Relationship Management)の導入
・ISのコールを録音できるツールの導入
それぞれについて詳しく説明していきます。
CRMは必須のツール
最初のうちは、無料ツールでも十分なので、少なくとも「誰に、いつ、どんなアプローチを行い、結果はどうだったか」を管理しましょう。一度断られた方に何度も手紙を送ってしまうと顧客の心証を損なうことにも繋がりかねません。
追客のタスクを顧客に紐づけて管理するだけでなく、フィールドセールスが商談を行った結果やその際のフィードバックも残しておきましょう。こうやって積み上げた顧客情報は会社の大切な資産です。お客様に連絡する前には必ず、CRMの情報を確認し、お客様と接点をとった際は、その履歴を誰が見てもわかるように記載します。
特に、エンタープライズ企業は商談の関係者も多く、案件のリードタイムも長いのですべての顧客接点をしっかりとCRMに残す意識は初期から徹底しましょう。
ISのコールを録音できるツール
これは毎日のトークスクリプトを改善するために必要です。
自分の話し方を客観的に捉えるのはすごく難しいので、第三者に「どこを改善すればいいと思う?」と質問してもらうフィードバックと、実際の架電の録音を聞くのでは、得られる情報が異なります。
ツールを選定する際は、コールの履歴に「本人通電」「アポイント獲得」「通電したがアポイントにならず」といったフラグ付けができるツールを選ぶと、どのように話すことでアポイントを獲得できたかの振り返りが容易になります。
毎日の振り返りのポイント
安定して受注に繋がるようなアポイントが取れるようになるまでは、アポイントを取るまでのスクリプトの改善を日々繰り返しましょう。
アポイントを獲得するまでのトークスクリプトは、特に「本人通電したが、アポイントを断られたコール」が重要です。インサイドセールスのマネージャーは毎日このフラグがついたコールの録音を全部聞き、何を改善すればアポイントに繋がるのかをメンバーにフィードバックしましょう。
おすすめは、毎日30分程度、チームで振り返りの時間を取り、実際にメンバーの録音を聞きながらその場で相互にフィードバックするやり方です。フィードバックの内容はドキュメント化して蓄積しておき、トークスクリプトや想定Q&Aの改善に活かしましょう。
また、直近で受注した顧客や、オンボーディング期間が終わって本格活用に入ったフェーズの顧客の情報はフィールドセールス・カスタマーサクセスから常にキャッチアップできる体制をつくっておくことも大切です。
そして、フィールドセールスに引き継いだアポイントが案件化しなかった場合、必ずフィールドセールスからフィードバックを回収しましょう。ターゲットを間違えているのか、アポイントの期待値がずれていたのか、顧客側のタイミングが今じゃなかったのか、などフィードバックの内容によってどこを改善すべきかはまったく異なります。仮説検証フェーズでは初回商談にインサイドセールスも同席し、商談の温度感を確かめるといった方法も有効です。
一連のフィードバックサイクルと商談同席を繰り返し、インサイドセールスとフィールドセールスで顧客解像度にほぼ差がない状態を作ることができれば、営業組織としても強い組織になります。
まとめ
・エンタープライズ企業をターゲットに行う場合、そのリストにも限りがある。貴重なリストを無駄にしてしまわないためにも、実施したあとの振り返りまで設計して手紙BDR施策に取り組む。
・インサイドセールスで実施する施策のPDCAをまわすには
-CRM(Customer Relationship Management)の導入
-ISのコールを録音できるツールの導入が欠かせない。
・仮説検証フェーズでは初回商談にインサイドセールスも同席し、商談の温度感を確認する。
・一連のフィードバックサイクルと商談同席を繰り返し、インサイドセールスとフィールドセールスで顧客解像度にほぼ差がない状態を目指すのが理想。