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インサイドセールスが導入事例を120%活用するための効果的な覚え方

内藤 陽太 | infobox2024/1/10
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本記事ではインサイドセールスが導入事例を120%活用するための、効果的な事例の覚え方について解説します。お客様から「うちと似たような導入企業の事例はありませんか?」と聞かれて困ったことはありませんか?事例を紹介する際に、同じ業界の事例を紹介して終わってしまってはいませんか?企業規模や、導入前の課題・期待していた効果に着目することで異業種・異業界の事例でもお客様に響く事例になることがあります。本記事ではインサイドセールスが導入事例を120%活用するための効果的な事例の覚え方について解説します。

内藤 陽太 株式会社インフォボックス所属。一部上場企業からセールスフォースへ転職後、インサイドセールス、セールスとしてのキャリアを積む。その後、VISITS Technologiesにてインサイドセールス、カスタマーサクセスチームの立ち上げを担う。現在はインフォボックス1人目のbizdevとしてプロダクト開発からセールス、CSまで幅広く活動中。

事例を業種・業界単位だけで覚えるのはもったいない


「うちと似たような導入企業の事例はありませんか?」と聞かれるとどうしてもそのお客様が属する業界・業種の事例をご紹介しがちです。

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貴社と同じ〇〇業界のお客様で、△△という効果があった事例です。
ー事例のURLー
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このようなメールを送付したり、お電話で自社の事例ページをご案内しながらこういった話をしたことがあるインサイドセールスの方も多いのではないでしょうか。

お客様から「うちと似たような導入企業の事例がほしい」と言われた場合も同様です。「うちと似たような導入企業の事例」=「同業種・同業界の事例」に必ずしも限定する必要はありません。このようなお言葉をいただいた際に、同業種・同業界の事例だけを送ってしまうのは非常にもったいないと思います。

お客様が事例を通して知りたいのは「どうやってその効果が出せたのか?自社で同じ効果が出せるのか?」ということ。「うちと似たような」の中には、創業年が同じ、創業地が同じ、所在地が同じ、担当者の方が置かれている状況が同じ、導入前の課題感が同じ…などたくさんの切り口があります。

このような切り口で事例を整理していくことで、1つの事例でもいくつもの紹介パターンを作ることができます。

事例を効果的に覚えるステップ


ここからは事例を効果的に覚えるステップについて説明いたします。

ステップ①基本的な属性情報をおさえる


属性情報とは主に以下を情報を指します。

・売上高
・従業員数
・創業年
・創業地
・本社所在地
・拠点数・拠点所在地
・業界
・業態・ビジネスモデル(BtoB/BtoCなど)
・取り扱っている商材の単価
・顧客属性(お客様のお客様について知る)
・問い合わせた方の部署・役職・立場・役割

まずは既存の導入事例について上記を整理しておきましょう。そして、新しくアプローチするお客様について調べる際に、上記の観点で事例企業と共通する部分がないかを確認しておきましょう。

ステップ②導入前の課題・導入後の効果をおさえる


課題や導入効果は主に以下の点で整理が可能です。

・導入前の課題
・担当者の思い
・選定のポイント
・導入・立ち上げ時につまづいたポイント
・活用・運用時につまづいたポイント
・導入後の効果

ステップ①で整理した内容が縦軸だとすると、ステップ②の項目は横軸におき、マトリクスで整理することが望ましいです。

ステップ③物語(ストーリー)を覚える


ステップ①・②の切り口で導入事例を整理した上で、以下のようなストーリーで覚えておくと、情景がイメージしやすいので記憶しやすくなります。お客様に導入事例ページに書いてある内容をただご案内するのではなく、以下のようなストーリーの中でお客様と共通する部分を強調しながら話すことで、お客様も事例に感情移入がしやすくなります。

こういったご紹介の仕方をすることで、自動車メーカーのお客様に老舗温泉旅館の導入事例をご紹介して響いたというケースも実際にありました。

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ストーリーテンプレートサンプル
○○年創業のXX県にある業種・業界・規模(社員数)の会社がありまして
実は〜〜〜で有名で、■■■という想いでビジネスをされている会社です。

お問い合わせいただいた方は【部署・役職・立場・役割】の方で【想い/課題感】をお持ちの方でした。

検討時の課題は①②③で、そのためにX,Y,Zという施策を行う必要がありました。

契約前には〜〜という不安を抱えていらっしゃったのですが、〜〜〜ということもあり、導入にいたりました。

導入・立ち上げ時には〜

活用・運用時には〜〜ということに苦労もされたのですが、
 〜が■■%アップ、工数がXX%削減という成果がでました。
副次的効果として〜〜なんてこともあって担当の○○さんに大変喜ばれました。
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まとめ

・お客様が事例を通して知りたいのは「自社で同じ効果が出せるのか?どうやってその効果が出せたのか?」ということ。
・基本的な属性情報と効果のマトリクスで導入事例を整理した上で、事例をストーリーで覚えることによって引き出しの量を何倍にも増やすことが可能。
・お客様に導入事例ページに書いてある内容をただご案内するのではなく、ストーリーの中でお客様と共通する部分を強調しながら話し、お客様が事例に共感(感情移入)できるようにする。


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