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営業スクリプトの作り方 ― 未経験でもアポが取れる「構造設計」とは? 〜在宅ワーカーが成果を出す“再現性のある営業メソッド”〜

山内 駿|CTF GROUP2026/1/20

本記事は、「話し方」ではなく“構造設計”でインサイドセールスの成果を再現する方法を解説します。スクリプトをセリフ集ではなく行動設計図として捉え、共感、課題顕在化、提案の3ブロックで組み立て、業界・目的別に最適化。さらにロープレとデータ改善で精度を磨き、アポ率0.2%→1.3%(約6.5倍)を実現した考え方を紹介します。 育成や品質を上げたいマネージャー、スクリプトが形骸化して成果が安定しないチーム、属人化をなくして再現性を作りたい組織におすすめです。

2016年個人事業主としてジュエリーブランドを展開。 仕入れから製作、販売までを一貫して行い某有名雑誌への掲載実績多数経験。 2018年よりフードテックのスタートアップ企業へ転職し、店舗開拓営業部長として4年間在籍。 個人経営の店舗様を除き大手飲食チェーン店述べ200社程を受注 。 2020年同グループ内営業代行の新規事業へもジョインし、有形・無形商材問わず自身も現場に入りながら新人社員の教育・育成を担当。 2022年株式会社CTF GROUPに参画し、在宅ワーカーとの業務連携や管理、研修業務を行う部門責任者として従事。

はじめに:トーク力より「構造」で成果を出す時代へ


営業成果は「話し方」よりも「設計」で決まります。
どんなに経験豊富な営業パーソンでも、設計のないスクリプトでは再現性が出ません。
逆に、構造さえ整えば未経験者でも成果を出せる——それが私たちCTF GROUPの実感です。

弊社では、200名以上の在宅ワーカーが全国300業種の法人営業支援を行っています。
トーク力よりも「仕組み」を重視し、誰が・どこで・どんな商材を扱っても成果が出せる営業構造をデザイン。
その結果、属人性を排除した“再現性のある営業スクリプト”が確立されました。

本記事では、未経験者でも成果を出せる「構造化されたインサイドセールスのスクリプト設計法」を、実際のデータとともに紹介します。

良いスクリプトとは?

― “セリフ集”ではなく“行動設計図”である

多くの企業で実行しているのは、「スクリプト=セリフ集」という考え方です。
しかし、CTF GROUPが定義するスクリプトは 「商談率を上げる行動設計図」。
つまり、"どう話すか”ではなく、“なぜその順序で話すのか”を設計することに本質を置いています。

弊社は、スクリプトを以下の3つのブロック構造で設計しています。

  1. 共感ブロック:相手の防御反応を下げ、会話の土台をつくる。
  2. 課題顕在化ブロック:YESを自然に引き出す質問設計で、潜在ニーズを可視化する。
  3. 提案ブロック:共感と課題を結びつけ、違和感なくアポへ誘導する。


この3ブロック構造を導入した結果、アポ率0.2%→1.3%へ約6.5倍の改善を実現しました(自社インサイドセールスデータより)。
つまり、「何を話すか」ではなく「どんな順番で、どんな意図で話すか」が、成果を分ける最大の要因と考えます。



テンプレではなく、“トークの意図”を共有する


成果を出すオペレーターは、“覚えた人”ではなく“理解した人”です。
弊社では、一語一句を暗記させるのではなく、「なぜこの質問をするのか」「なぜこのフローになっているのか」を必ず共有します。

たとえば、相手の課題を引き出す質問では、回答パターンごとに次の展開を事前設計。
「どう返ってきたら、次に何を聞くか、どうクロージングに繋げるのか」を理解していれば、スクリプトを外れても迷わない。
結果として、会話がより自然になり、架電数を増やさずに商談化率を上げることが可能になります。

トークの“意図共有”は、営業力の属人化を防ぐ最初の一歩。
「テンプレ通りに話す」ではなく、「トークの目的を理解して話す」ことが、成果の安定化につながります。


スクリプトは“1種類では足りない”

― 業界・目的別の構造設計

営業は、業界によって“YESの理由”がまったく異なります。
弊社では、累計300業種を超える支援を通じて、業界別・目的別にスクリプトパターンを設計。

たとえば、

  • 規開拓型:潜在層への“課題喚起型”トーク構造
  • 既存フォロー型:過去顧客への“再接点・掘り起こし型”
  • 紹介経由型:信頼を軸にした“関係性補完型”


さらに、業界ごとの訴求軸も明確化しています。

・IT企業:
案件が潤沢な反面、人手不足と繁閑差が課題
そのため「新規開拓」よりも、代理店・パートナーの拡充によるキャッシュポイントの多角化を訴求。
外注化や協業スキームを通じて、案件の取りこぼし防止・供給体制の安定化を支援。

・製造業:人手不足や生産波動が恒常課題
繁閑期に応じたアウトソーシング設計や営業活動の外部委託提案を中心に、
既存人員の負荷を増やさずに受注機会を最大化する訴求構成を設計。

このように、単なる「リード獲得」ではなく、事業構造そのものを最適化する提案軸に変えることで、
クライアント企業の営業課題をより経営的な観点から解決できるスクリプトを構築しています。

実践フェーズ

― ロープレ×データフィードバックで精度を磨く

弊社では、スクリプトを「作って終わり」にはしません。
スクリプトの完成とは、「現場で実装し、成果が再現された状態」と定義しています。

そのために、次の3つのステップを徹底しています。

・活動の所感を吸い上げ、ロールプレイングで現場と温度感を共有。
 架電担当者が感じた相手の反応や話しやすさを日次・週次で共有し、トークの言葉選びやテンポを磨きます。

・アポ結果、拒否結果データのフィードバックで通話傾向を可視化。
 成功・失敗の要因を数値と音声データの両面から分析し、業種・時間帯・リード属性ごとに最適なトークを再設計します。

・曜日・時間帯別の成功率データをもとに、“話す順番”と“キーワード”を仮説検証。
 データドリブンに改善を重ね、現場で再現できる“勝ちパターン”を蓄積しています。

■ キーマン接続を前提とした“導入トーク設計”

特に重視しているのが、キーマンと自然に会話をスタートできる“導入トーク設計”です。
現場では、最初の一言で相手の反応が大きく変わります。
単に突破を狙うのではなく、
「どんな切り出しなら相手が受け入れやすいか」を日々検証し、
会話を通じて“キーマンと正しく繋がるための導入構造”を磨いています。

目的は、営業トークを押し込むことではなく、
相手が“話を続けてもいい”と感じられる会話設計を徹底すること。
そのため、初動では「背景」と「目的」を端的に伝え、相手に安心感を持ってもらうことを最優先にしています。

■ 信頼と成果を両立するファーストコンタクト

実際の現場では、最初の印象形成が成果を分ける最大のポイントです。
キーマンと対話の土台を築くためには、形式的なセリフよりも、相手の立場や状況を踏まえたトーン・順序・言葉選びが重要。

「突破」ではなく「正しい接点形成」を目的とし、
“相手に敬意を払った導入”を通じて、最短で信頼を得る構造を作り込んでいます。

この思想をもとに、導入トークの精度を常に検証・改善しながら、
成果を上げつつも不快感を与えない営業手法を再現可能な仕組みとして体系化しています。

ナレッジ共有

― スクリプトを“属人化させない”仕組み

こうして現場で磨かれたスクリプトは、すべて「人の感覚」だけに留まりません。
弊社では、成果が出たトークを再現できる形で仕組み化することを徹底しています。
これは単なる教育ではなく、「成功の再現性を高めるための設計プロセス」です。

■ 成功音源のマニュアル化によるナレッジ蓄積

成果につながった通話は、成功音源として保管・マニュアル化し、次の案件や研修に活用しています。
たとえば、「キーマンと自然に繋がれた導入」や「アポ取得に繋がった切り返し」「Yes取りでハマったワード」など、
現場で成果を生んだ具体的な話法を抽出・整理。
スクリプト担当がその要素を言語化し、次回の検証に反映します。

このプロセスを通じて、属人的な“うまさ”を排除し、誰が担当しても同じ成果が出せる再現構造を維持しています。

■ 成果→改善→教育の循環で再現性を担保

成功音源で得た知見は、そのままスクリプト更新や研修に直結。
新人や在宅スタッフが実際の成果トークをもとに学ぶことで、
“現場で使えるリアルな言葉”を初期段階から体得できます。

この成果→改善→教育の循環があるからこそ、未経験者でも短期間で商談を生み出せる。
CTF GROUPのインサイドセールスは、スクリプトを中心にした仕組みで常に進化を続けています。

弊社の強みは、「人ではなく、構造で成果を出す」こと。
現場で生まれた成功を、次のメンバー・次の案件へと継承し、
再現性のある営業支援を提供する。
その仕組みこそが、私たちが考える“インサイドセールスの本質”です。

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