無効なメールアドレスのリスクと影響
無効なメールアドレスを放置することで、インサイドセールスやマーケティング活動に大きなリスクをもたらします。メールが届かないことで、単にリードと接触できないだけでなく、メールサービスプロバイダーからの信頼度が低下し、最終的にはビジネスの成長を阻害する可能性があります。無効なメールアドレスがもたらす具体的なリスクと、それが組織に与える影響について詳しく解説します。
1. リード育成機会の損失
メールは、リード育成のために最も多く使用される手段の一つです。インサイドセールスチームは、ターゲットとなるリードに対して定期的にメールを送信し、価値のある情報を提供しながら購買意思決定を促進します。しかし、無効なメールアドレスに対して送信を試みると、コンタクト自体が成立せず、リードが購買プロセスから離脱する可能性が高くなります。この機会を逃すことで、見込み顧客を育成するチャンスが失われます。
2. アポイントメント機会の喪失
リードが関心を持っていると判断される段階で、営業担当者がメールでアポイントメントの提案を行います。このタイミングで無効なメールアドレスがリストに含まれていると、重要な商談機会を失うことになります。また、特に大規模なキャンペーンやイベント招待の際に、アプローチするリードに確実に届かないと、多くの潜在的な商談チャンスが消えてしまいます。
3. ドメインレピュテーションの低下やスパム判定によるメール配信の制限
無効なメールアドレスに送信したメールがバウンスすると、メールサービスプロバイダーからの評価が低下します。これにより、他の有効なメールアドレスに対しても、メールがスパムフォルダに振り分けられる可能性が高まります。結果的に、ブランドメッセージやプロモーション情報が届かなくなり、企業の信頼性やブランドイメージに悪影響を及ぼします。
4. 営業効率の低下
無効なメールアドレスにリソースを割くことは、営業チームの時間とエネルギーの無駄です。効果的な営業活動は、的確なリードに対してタイムリーにアプローチできるかどうかにかかっています。もしリードのメールアドレスが無効であれば、そのアプローチは実を結ぶことなく、他の有効なリードに割り当てられるべきリソースが浪費されることになります。
5. コンバージョン率の低下
無効なメールアドレスが増えるほど、リードに対するコミュニケーションが届かず、結果的にコンバージョン率が低下します。見込み顧客との重要なやり取りやフォローアップが滞ることで、商談が成立する確率が著しく下がります。この状況は特にセールスファネルの中下流で顕著であり、メールが届かなければ、セールスプロセス全体が崩れてしまうリスクがあります。
6. データの信頼性低下
無効なメールアドレスが多く含まれた顧客リストでは、データの信頼性が低下し、分析結果やキャンペーンのターゲティングが不正確になります。正確なデータに基づいた意思決定ができなくなるため、ビジネス全体のパフォーマンスやROIに悪影響が及びます。また、顧客データの質が悪化すると、顧客セグメンテーションやパーソナライズされたコンテンツの配信にも支障をきたします。
7. コストの増加
多くのマーケティングオートメーションツールやメール配信ツールは、登録されているリードの数に基づいて料金が設定されます。無効なメールアドレスがリストに含まれていると、実際に連絡できないリードに対してもコストが発生し、無駄な費用がかかってしまいます。リストの品質を保ち、無効なアドレスを削除することで、無駄なコストを削減し、マーケティング投資のリターンを最大化できます。
メールアドレスの有効/無効チェックは自動化し、定期的に実行しよう
メールアドレスの有効化チェックは、ビジネス効率を向上させるために、自動化することが非常に有効です。特にインサイドセールスやマーケティング活動では、リードとの継続的なコミュニケーションが鍵となるため、無効なメールアドレスによって機会を失わないようにすることが重要です。
メールアドレスの有効/無効チェックが出来るツール
メールアドレスの有効/無効がチェックできるツールはいくつかあります。
- NeverBounce:リアルタイムでメールアドレスの有効性を確認できるツールで、バウンス率の削減に優れています。API連携も可能で、CRMシステムやマーケティングオートメーションツールとの統合が簡単です。
- ZeroBounce:メールアドレスの有効性だけでなく、スパムトラップや不正アドレスを除外する機能を備えています。メールマーケティングを強化したい企業にとって有力な選択肢です。
- EmailListVerify:シンプルで使いやすいインターフェースを持ち、大量のメールアドレスのバリデーションを短時間で行います。コスト効率にも優れたツールです。
その中でも個人的におすすめしたいのが、validemailです。
おすすめ理由としては、シンプルなインターフェイスはもちろん、月額9.9ユーロで無制限に使えるという点です。脅威的なコストパフォーマンスですね。
メールアドレスの有効/無効チェックの自動化
validemailをおすすめする理由のひとつにもなりますが、validemailはMakeやZapierといったiPaaSに対応しているため、iPaaSを活用することでメールアドレスの有効/無効チェックの自動化をノーコードで構築することが可能です。またMakeやZapierも無料から利用できるので、非常にコスパよく実行することが可能です。
ユースケース
ここから先は環境によってことなるので、CRM/SFAはPipedriveを利用している想定で、自動化の方法を紹介していきますが、設定方法は大きく変わることはありません。
アウトプットイメージ
最終的なアウトプットイメージです。以下のようにメールアドレスをチェックした結果がCRMのデータに反映されています。
定期チェックの自動化方法
1.validemailにてアカウントを作成し、Dashboard→APIからAPIキーをコピーします
2.Pipedrive上で、定期チェックするためのリストをフィルターし、作成しておきます ※例では3ヶ月に1回チェックする想定
3.Makeにアクセスし、新規シナリオを作成します。※作成方法はこちらの動画をご覧ください。
※動画内で設定し忘れていますが、List Personの後に該当する結果があったら次に進むというフィルターを設定しておくとエラーが起きづらくなります。また特定のドメインは調査に時間が掛かり、タイムアウトエラーが発生する可能性があるので、エラー時の処理として、手動更新用のタスクを生成するなどの処理を入れておくと良いかもしれません。
人物情報が作成された際の即時チェックの自動化方法
前の項目で、validemailにてアカウントを作成済みと仮定し、Makeでの実装方法をご紹介します。作成方法は動画をご覧ください。
最後に
いかがでしたでしょうか。メールアドレスチェックなど定期的な作業は手間が掛かりますが、どの組織でも取り組んだ方がいい項目だと思います。しかしご紹介したような方法を用いることで、作業時間をゼロにしてしまえば、より効率的に営業活動やマーケティング活動を行うことができます。
Merでは、”営業活動の土台を創る”というミッションを掲げ、以下の3つの事業を展開しています。
特にご紹介したようなSaaSサービスの連携・自動化をノーコードで実現するノウハウには非常に強みを持っており、これからより生産性を向上させたい、業務効率化に投資していくタイミングだという企業様であれば、価値提供が出来るかと思います。ぜひお気軽にご相談くださいませ。